2012年2月29日水曜日

高齢動物健康管理研究会通信 【第1号】




『高齢動物研究会通信』  1月25日号 <第1号>


『高齢動物健康管理研究会通信』は、高齢動物の健康管理に関わる獣医師の先生方に
お役に立てる情報を配信しています。

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■□■ 認知障害症候群による激しい夜哭きがフェルガードで改善■□■

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高齢動物の健康管理に関する、実例リポートをお届け致します。
今回は、認知障害症候群により昼夜逆転が始まり、夜哭きもひどくなった柴犬が、
飼い主の機転により改善したケースについてです。


臨床報告1 岡本動物病院 院長 岡本 真一路 先生

対象:
柴犬 クロスブリード1994年3月生まれ 17歳10ヶ月 体重9kg 未不妊メス

老化にともなう変形性脊椎症により後躯不定、および皮膚にできた肥満細胞腫の
治療で通院

持病ケアの通院を開始後、認知障害症候群の初期症状(バックが出来ない、部屋の
中をグルグル回る)が出始めたと飼い主より訴えがあり、2011年2月26日より
Vit-B12.16に加え、フェルガード(R)100M(以下Feru)を0.4g(0.3包※1)
/Bid開始。


経過:
2011年3月26日
Feru投与を開始後、歩き方が以前の年相応の歩き方に戻る。目の焦点も合うように
なり、調子が良いと報告を受ける。


2011年6月10日
老化は徐々に進んでいるが、認知障害症候群の進行が止まっているようだとの報告
を受ける。Feru投与量を1.5g(1包)/Bidに増量。


2011年12月24日
認知障害症候群の症状が現れ、ひどくなってきた場合には3g(2包)/Bidまで増量
しても構わない事を伝えておく。


2012年1月15日
年末から年始にかけて昼夜の逆転が始まり、夜哭きがひどくなった事で、1時間毎に
起きて話しかける等の世話が必要となる。
投与量を倍にしても良いとの指示を思い出し、Feruを3g(2包)/Bidに増量。
徐々に夜哭きが収まり、数日で安静時の状態に戻っただけではなく、食事時の姿勢に
ついては以前よりも良い姿勢になりましたと報告を受ける。


感想:
今回の著効例は、Feru投与開始から徐々に量を増やしながら1年が経過し、段階的に
効きが弱くなっていたようだが、夜哭きの症状が現れた際に倍量を投与した事で効きの
レスポンスが上がったと考えられる。


※1:フェルガード(r)100M 内容量:1箱90g(1包1.5g×60包入り)


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≪一口メモ≫
フェルガード(R)100Mの効果的な体重別投与量について
井本動物病院 院長 井本史夫

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フェルガード(R)100Mの投与量は、0.1g/kg BIDを基本としてきましたが、
最近は、初日から2週間は、0.5g/kg BID の投与とすることにしています。
投与量を多くすることよって効果の有無が早くわかりますし、無効の場合も
2週間で効果判定をすることによって投与を休止することができますので、無駄
に投与をする必要がありません。 
例えば、体重3kgの犬であれば、投与開始時は1回1包(1包1.5g)を朝晩
1日2回投与し、効果が見られたところで日にちをかけて漸減していきます。
減量しすぎて症状が再発した場合は、初期量に戻します。
維持量は、症状が発現しない量ですから、ケースによって異なります。

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山野井 正之(著))を贈呈致します。
人間の認知症治療に取り組んでいる9名の医師と、患者さん家族のお話を紹介し
書籍です。

高齢動物の治療にも是非お役立て下さい。

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<お知らせ>

今月より『高齢動物健康管理研究会通信』を配信させて頂きます。

より良い『高齢動物健康管理研究会通信』を皆様へお送りしたいと思っており
ますので、是非ご覧になったご意見やご感想を、メールでお寄せ願います。

e-mail nozaki@glovia.net

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◆ 発行:高齢動物健康管理研究会 井本 史夫

◆ 高齢動物健康管理研究会 事務局
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     (株式会社グロービア内)
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